投稿

1月, 2013の投稿を表示しています

観世宗家展

能についての知識はゼロの状態で、衣装や能面をみた。 会期:2012年12月27日(木)-2013年1月21日(月) 会場:松屋銀座 「テル・クモル」という言葉で説明されていた、 面の角度によって表情が変わるという技法に感動。 顔が上向きの時は喜び、下向きの時は哀しみ、顔を左右に降る時は怒り、と パーツの角度や顔にかかる陰影、そして動作で感情を表している。 ひとつの道具から無限の表現が生まれるということなのか。 面自体にさほど違いはないものかと思っていたが、 並んで見ると全く違うことが分かる。 髪の毛の一筋の描き方や眼の俯き加減、白目の部分が金色や青色の違いで、 年齢、身分、そして人間か霊かを表している。 面に演者の汗が内側から外側へと染み出して、色が変色していた。 表現者の汗と息遣いが蓄積されていく度に、面の精度は上がっていくんだ。 舞台衣装は世界最小単位らしい。 極限まで削り必要なものだけを残し、磨き上げた芸術。 一点一点、刺繍による柄は、息を呑むほどの緊張感で構成されている。 そして細密で美しい形と色をしていた。 糸でグラデーションを作っていたのにはクラクラした。 今回は能の「道具」をみて来たわけだが、 これらを身に纏って演じられた実際の能を体感したい。

「ほかの惑星への気楽な旅」テッド・ムーニイ著の装画

イメージ
本日、河出書房新社から発売されます、ストレンジフィクションシリーズ第4弾。 「ほかの惑星への気楽な旅」テッド・ムーニイ著の 装画を担当させていただきました。 物語のある場面が表紙のイラストとなっております。 どの場面か、ぜひ読んで確かめてみてください! (割とすぐに分かります) カバーをめくると真っ赤の表紙がこのセンセーショナルな物語を彩っています。 白と黒と赤の美しい本です。 河出書房新社 ほかの惑星への気楽な旅