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5月, 2017の投稿を表示しています

舘野鴻さん「宮沢賢治の鳥」講演会を聴きに行った

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5月30日に、ジュンク堂書店池袋本店で開催された舘野鴻さんの講演会に参加した。 「宮沢賢治の鳥」の創作秘話や実は宮沢賢治が嫌いなこと、鳥を描くのが苦手だったこと、 仕事の話、他の作家の話など、1時間半だったけれど盛りだくさんの内容で楽しかった! 舘野さんが「賢治は何かをつくってるわけじゃない。見たものをキャッチしてそのまま落としてるだけ。だから刺さる。」 と言っていて【心象スケッチ】ってそういうものか、なるほどと納得した。 実際に岩手県に赴き賢治が歩いた道を辿る旅をして、背景は当時の地形図から起こした、 図もない場合は論文や文献から起こしたと聴いて、だからあんなに説得力のある絵なんだと分かった。 ネットや本で図版を見つけて参考に描くこともできるけれど、 実際に自分の体を通ったものじゃないと出せないと言っていて、そこに痺れる憧れる。 優れた画家は徹底的な現実主義者で研究者だと思ってるんだけど、正に。 「挿絵を描く時に、言葉が美しすぎるとワザワザ絵をつける必要ないと思うけれど、 いわさきちひろや他の画家の挿絵を見て、好きなように描きゃいいんだと思った」 と言っていたのは、なんだか救われた気がした笑。 どれだけ物語に寄れるか、または離れるかが大事、という考え方もとても参考になる。 舘野さんはものすごく早口で話題がドンドン飛んで、ジョークも交えつつのお話で楽しかった。 すごく情熱的でいきものと描くことを心から愛していて、また、先人達に対するリスペクトを持っていて、 「この人のこういうところが好き!」と、はっきり言える大人っていいなぁ〜と思った。 八階では「宮沢賢治の鳥」の原画が展示されていて、印刷物と原画を見比べることができた。 原画は息を呑む美しさ。どんなに近づいて見ても、どうやって描いているのか分からない! 私が同じ鳥を見ても、舘野さんが見ているようには見えない。 この人だけが見ることができる「特別な目」があるんだろう。 先日は「しでむし」にサインをいただいて、今回もまた「宮沢賢治の鳥」にサインをもらった。 「つちはんみょう」の最初の見開きのポストカードを購入。もう一枚買えば良かった! リアルイラストの中に物語がたくさん詰まってる。いきものの暮らしって、壮大な物語

マルカフェ美術部 第十七回

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月に一回開催される、アートを実践し楽しむマルカフェ美術部。第十七回を5月28日(日)に開催。今回は年に一回の野外スケッチ。題して「シン・ゴジラの暴れた多摩川あたりを描いてみよう」。シン・ゴジラのタバ作戦の舞台になった、浅間神社の高台から広々とした景色を好きな画材で描きました。 当日は東急東横線・多摩川駅に12時に集合し、みんなで浅間神社へ向かいました。お参りをしたあと、浅間神社内の好きなスポットをそれぞれ選びます。去年は御嶽神社で写生をしたのですが、5月は暑いから4月にしようと話していたのに、また今年も5月に写生回を設定してしまった!暑い!日に焼ける!ジリジリ照りつける太陽の日の元、1時間描きました。 13時になったら集合場所に集まり、みんなでマルカフェに向かいます。到着したらマルカさんがご飯の用意をしてくれていました。野営をイメージして今回のメニューは野菜盛りだくさん栄養満点カレー!マルカさんのカレーは絶品です!通常のマルカフェメニューにはないので、マルカフェ美術部の特権ですね。食べたい人は美術部に参加しよう! 上:KazuTabuさん う〜ん、2か月前のレポートだからちょっと記憶定かではないが…、確か暑いから涼しいところを探して、そこで描いたと仰っていた気がします(間違っていたらスミマセン)。素敵な色分けで神社の風景が描かれていますが、なんと黒インクのペンが無くなってしまったから、途中からカラーペンを使ったとか。確かに手前は黒インクだけどそこから後ろはカラーインクですね。ハッピーアクシデント!切り取る構図の気持ち良さはさすがです。 下:なかの 川崎市出身・在住、子供の頃から多摩川近辺に住んでいるなかのですが、実は多摩川の景色を描いたのは初めて…。こんなにマジマジと丸子橋を観察したことはありませんでした。水色の橋を子供の頃から見ているから、なんの違和感もなかったけれど、マルカさん曰く、橋といえば赤らしく、確かに水色って珍しいかも…と思い直したり。そして(たぶん)鎌倉方面であるであろう方向に、描かずにはいられない!第4形態! マスター テレビで水彩画の描き方(これも記憶曖昧)を見たらしく、マルカさんに内緒でこっそりユザワヤで透明水彩を購入し早速使ってみたとか。セ

マルカフェ美術部・ご飯編

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マルカフェ美術部では、制作90分・お食事&合評90分と割り振って活動しています。 制作時間はとても楽しんでいますが、その後のお食事タイムが実は何より待ち遠しかったり…で。 みんなで歓談しながらいただくマルカさんの絶品料理は格別です。 いつもレポートの中でその日のマルカフェご飯をアップしていますが、改めてご紹介をば。 ドライカレーに、普通のカレー、具沢山パスタ、シンガポール料理の海南鶏飯、サンドイッチ、オシャレおにぎり、 冬場はお雑煮やおでんなど、家庭料理も登場。 和菓子を作る回では、自分で作った和菓子を食べました✨ マルカフェ美術部では、普段の営業日には絶対!(👈ここ重要)食べることのできないメニューを味わえます。 その日のテーマに合ったメニュー、食べやすかったり、旬の食材(それはいつもそうだけど)、 いろいろひっくるめて特別なご飯を、シェフのマルカさんが毎回考えて作ってくれています。 そんなワケで、制作でエネルギーを放出したら、ちゃんと補給して元気に帰れるのがマルカフェ美術部!です。 2015年9月から始まり、なんだかんだで1年半を過ぎました。 部員は固定ではなく、参加したいテーマに、行ける日に、誰でも自由に参加できます。 マルカフェは東急池上線・御嶽山駅から徒歩2分の場所にあります。 お近くの方も遠方からもいろんな方が遊びにいらっしゃっています。興味があればぜひご参加くださいませ〜!🙌

舘野スケッチラボに参加

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日曜日に下北沢の DARWIN ROOM で行われた「 舘野スケッチラボ 」に参加した。画家・絵本作家の 舘野鴻 先生に、生き物の見方、観察の仕方、生き物の身体や彼ら暮らしのこと、ご自身の創作についてお話いただき、聴きながら絵を描く教室です。 描くモチーフは昆虫の乾燥標本を先生がたくさんお持ちい ただき、その中からミドリカミキリを選んだ。 が、お話に夢中で13時〜17時の間に下描きすら終わらなかった。 冒頭ではミドリカミキリの触覚がどこから生えているか、飛べるオサムシと飛べないオサムシの違いの理由、何を食べているかなど図解しながら説明してくれた。虫の殺し方、標本の作り方も教えてくれた。めちゃくちゃ面白い!! 舘野先生にはお話だけでなく、実際にその場でミドリカミキリをロットリングで描いていただき、その技に大興奮。同じテーブルに座り、肉眼で先生が描く線と点の軌跡を目で追うことは、今までに体験したことのないくらい、私にとって感動的な瞬間だった。正直、涙が出そうだった。 他の参加者の方々もとてもユニークで、カナダ人のスーザンさんのランドスケープスケッチがめっちゃかっこよくてその場にいる全員が興奮した。自然死した雀の死体を拾って剥製にする人、これから剥製にするために冷凍庫に鳥の死体を保存している人、名言を連発する少年…皆さんとお話しするのも楽しかった。 サインをいただこうと舘野鴻先生の初の絵本「しでむし」を持って行った。この絵本を買った時は、 ご本人にお会いできるとは思いもしてなかった!家宝が増えた!笑。 その場で舘野鴻先生の絵本「つちはんみょう」と「宮沢賢治の鳥」を購入。「つちはんみょう」は「しでむし」とは違い、フルカラーで描かれている。淡々とつちはんみょうの生態を追っているのだが、圧倒的な密度と描写力でいきものの生命賛歌を謳っている。24-25頁の見開きは楽園のよう。 「宮沢賢治の鳥」はとても面白いコンセプトで、宮沢賢治の物語に登場する鳥の種類と、なぜ宮沢賢治がその鳥を好きだったか、物語に登場させた理由など、物語のあらすじや実際の本文一節を交えて分かりやすく紹介している。「よだかの星」が好きなんだが、その後書き換えられ新しい物語があったはずなのに、原稿が紛失されたか焼失したかで、結局発表さ

AXIS vol.187 「そらへ」特集ページ挿絵

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デザイン誌 AXIS vol.187 6月号の特集は「そらへ」  5月1日発売。 http://www.axisinc.co.jp/media/magazinedetail/187/ 今、国内外で空を新たな交通機関・商業運用するための開発が進められています。 ドローンによる運送、空飛ぶ車による移動、空中に浮かぶ住宅など、 SF世界の話ではなく、数十年のうちに実現しようと計画が進んでいます。 特集記事の最終ページ、空の交通網「ドローンハイウェイ」をイメージした挿絵を描きました。 デザイン誌 AXISの表紙は、これまでデザイナーやアーティストのポートレイト写真が飾られていましたが、 vol.187 の6月号から特集の表紙シリーズ、誌面も連載やデザインの変更など大幅に刷新されたそうです。 リニューアルするのは20年ぶりくらいだそうで、その節目にお仕事に携われてとても嬉しく思っています。 読んでみた感想ですが、「そら」に向け、こんなにも開発が進んでいることを知りました。 国内外の社会的な出来事も知ることができ、とても興味深い特集です。 普段こうした機械やプロダクトデザインなどの情報を、見たり読んだりしないのですが、 とても分かりやすく読みやすい文章でした。 特集以外では、リニューアルオープンした熱海のMOA美術館の記事が面白かったです。 日本の古美術の展示物をいかに美しく演出するかを考えられた空間デザインに興味が湧きました。 光を受けた壷が落とすキャストシャドウ(←先日覚えた単語だから使いたい・笑)の輪郭さえ計算されたそうで、 実物を確認したいと思いました。

マルカフェ美術部 第十六回

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月に一回開催される、アートを実践し楽しむマルカフェ美術部。第十六回を4月30日(日)に開催。 今回のテーマは「映画の一場面を描いてみよう」でした。なかのセレクトの映像作品を選び、好きな場面を一時停止して、10分/4場を面描きました。 選んだ作品は「ゴッドファーザー1」。言わずと知れた名作中の名作。わざわざ私が言うことでもないですが、ストーリー、俳優陣の演技、物悲しい音楽が素晴らしいことはもちろんのこと、効果音と演出と構図が特に好きで、お気に入りのDVDです。Kazu Tabuさんのドローイング講座の後、食事休憩をはさんだので、DVDを流しながら冒頭を観ていました。だいたいみんな「むかーし観た」らしく、私もですが細かいところの記憶が抜けていて、ここはどうだったっけ?この後どうしてたっけ?と話ながら鑑賞しているのは面白かったです。 この日のマルカフェご飯のメニュー。 ・ホットドッグ ・タマゴサンド ・スモークチキン ・サラダ ・レンズマメのスープ パンがモチモチふわふわでいくらでも食べられそうでした・笑。レンズマメのスープは栄養満点だそうで、サラダと一緒にたくさん栄養を摂取しました。腹ごしらえを終えたら、どの場面を描くかをセレクトします。チャプター選択したり、早送り再生したりしながら、絵的なシーンを探します。展開の記憶がおぼろげなので、なかなか見つけるのに時間をかけてしまった気が…(普通に観てた)。 以下、思いっきりネタバレしているので、未見の方はご注意を。 ①まず最初に選んだのは、マイケルの兄・ソニーが妹の夫にハメられ、殺し屋に銃撃されるシーン。車から出ちゃダメ-!でも出ないとこのかっこいい構図は撮れない!という制作者たちの意思を感じました・笑。 ②次はやっぱりこの人を描かなくちゃ!ということで、ドン・コルレオーネ。①より巻き戻って、冒頭の妹の結婚式で、友人たちがドンの下へ謁見しに来るシーン。にゃんこを撫でています。 ③最後のシーンがすごくよかったよなーという曖昧な記憶で、最後まですっ飛ばし、マイケルがドン・コルレオーネになったシーン。影って男たちの表情がよく見えないところが…カッコイイですね!!(語彙力…)写真撮るの忘れたので、スケッ